【前編】SUVとは何か?SUVとLUDIXカスタムカーが共有する「遊び心」と「実用性」の哲学
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高木雅和(LUDIXカスタマイズプランナー)
1972年生まれ、東京都出身。 某有名カスタムバイクパーツメーカーを経て30年、2021年よりCreation & Supply を設立し、主に四輪用カスタムパーツの企画・開発をプロデュースしながら2024年にLÜDIXに参加し、カスタマイズプランナーとして活躍中
こんにちは!LUDIXの中西です。
今回は【前編】と【後編】に分けて、「SUV」と「LUDIXカスタムカー」についてブログ記事を書いていきたいと思います。
近年、自動車市場で圧倒的な人気を誇るSUV。その多用途性とスタイリッシュなデザインは多くの人々を魅了していますが、実用車をベースに本格的なオフロードテイストを加えるLUDIXのカスタムカーには、このSUVの魅力と深く共通する哲学が込められています。
本稿では、まずSUVとは何か、その種類や特徴を解説した上で、LUDIXが手がけるカスタムカーのコンセプトを紹介していきます。続く後編では、SUVとLUDIXカスタムカーとの共通点を探っていきたいと思います。
1. SUVとは何か?その定義と人気の理由
SUVの正式名称と定義
SUVとは、「Sport Utility Vehicle(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)」の頭文字をとった略称で、日本語では「スポーツ用多目的車」と訳されます。
SUVには明確な定義はありませんが、一般的に以下の特徴を持っています。
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高い地上高と悪路走破性
タイヤが大きく、車体と路面の距離(最低地上高)が高く設計されているため、舗装されていない道路や雪道、段差がある道でも車体が接触しにくく、力強く走行できます。 -
広い室内空間と積載量
荷室スペースが広く設計されており、キャンプやスキー、サーフィンなどのアウトドア用品といったかさばる荷物も多く積載可能です。 -
高いアイポイント
シートの位置が高いため、運転席からの視界が広く、道路状況を把握しやすいため運転しやすいという利点もあります。
SUVの主な種類
SUVはその構造や用途、サイズによっていくつかの種類に分類されます。
1. 構造・用途による分類
SUVは主に「クロスオーバーSUV」と「クロスカントリーSUV」の二つに大別されます。
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クロスオーバーSUV(CUV)
(トヨタ ヤリスクロス(出典:トヨタ自動車WEBサイト))
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特徴
乗用車(セダンやハッチバックなど)のプラットフォームをベースに開発されており、フレームとボディが一体化したモノコック構造を採用しています。
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特徴
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用途
街乗りでの快適性や乗り心地、燃費性能を重視したモデルが多く、都市型SUVとも呼ばれます。現在のSUV市場の主流であり、「SUV」と言う場合、このタイプを指すことが多くなっています。
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用途
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例
トヨタ・ヤリスクロス、ホンダ・ヴェゼル、日産・エクストレイル、VW T-Roc。
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例
- クロスカントリーSUV(クロカン)

(出典:スズキ株式会社HP)
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特徴
本格的なオフロード走行を想定して設計されており、はしごのような形状の強固なフレーム構造であるラダーフレーム構造を採用している車種が多いです。
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特徴
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- 用途
悪路走破性や耐久性が非常に高く、雪道や岩場などの険しいオフロードでの走行に向いています。街乗りでの快適性はクロスオーバーSUVに劣る傾向にあります。 - 例
スズキ・ジムニー、トヨタ・ランドクルーザー、ジープ・ラングラー。
- 用途
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2. サイズによる分類
サイズによっても、軽SUV、コンパクトSUV、ミドルサイズSUV、フルサイズSUV(ラージサイズSUV)に分けられます。
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軽SUV/コンパクトSUV
車体が小さく小回りが利き、市街地での運転に適しています。軽SUVは排気量が660cc以下で、車内空間の広さから人気です。コンパクトSUVは全長が約4.4m以下のモデルが目安です。
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フルサイズSUV
全長が約5.0m以上あり、広々とした室内や高級感のある内装を持つモデルが多い一方、日本では運転しづらく感じる場合があります。
3. デザインによる分類
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クーペSUV
ルーフラインが後方に向かってなだらかに傾斜した、クーペのようなスタイリングを持つSUVです。実用性よりもデザイン性を優先しており、プレミアム感を高めています。例としてBMW X6(世界初のクーペSUV)やメルセデス・ベンツGLCクーペなどがあります。
2. LUDIXのカスタムカーのコンセプトと特徴
LUDIXは「PLAY MORE, ENJOY LIFE」をコンセプトに、カスタムコンプリート車やオリジナルパーツの販売を行う企業です。LUDIXが提案するカスタムカーは、一般的にSUVとは見なされないフォルクスワーゲン(VW)のハッチバック車をベースに、オフロードテイストを加える点が大きな特徴です。
VW Golf VIIベースの「NEO COUNTRY STYLE」

VW ゴルフ 第7世代(TSI コンフォートラインなど)をベースにしたカスタムは「カッコ良さと実用性を兼ね備えた遊び心のあるカスタムカー」を目指して企画されました。
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インスピレーション
開発のヒントは、かつてVWがラリー参戦用に開発した四駆のラリーゴルフから派生したレアモデル「ゴルフⅡ カントリー」です。このモデルはリフトアップされ、プロテクトバーや補助灯、背面スペアタイヤを背負ったオフロードスタイルでした。
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カスタムの基本
ベース車両として、人と荷物をしっかり積むことができ、使い勝手が良く、燃費も良くて快適に遠くまで移動できるという実用性と経済性を兼ね備えたゴルフⅦが選ばれました。リフトアップには不向きなベース車を選ぶことで、「遊び心」に火をつけるという意図もあります。
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リフトアップと足回り
オリジナルで開発したリフトキットにより、前後ともに構造変更不要な範囲でギリギリの40mmアップを実現しています。さらに、16インチホイールに定番のTOYO OPEN COUNTRY R/Tタイヤを装着することで30mmアップし、トータルで約3インチアップ(70mm)の公認ハイリフトを実現しています。
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プロテクションとルック
前後バンパーは、悪路への武装を演出するために、チッピングペイントでプロテクションすることも可能です。チッピング塗装は耐久性・柔軟性に優れ、防錆効果もあり、傷や汚れに強い実用性もあります。また、ルーフにはLUDIXオリジナルのオーバーランドカーゴラックを載せ、積載量アップと「カントリールック」を演出しています。
VW New Beetleベースの「NEO BUG STYLE」

フォルクスワーゲン ニュービートルをベースにしたカスタムカー「ネオバグスタイル」は、オフロード仕様のカスタムマシンで、特にBaja BugやOverLanderをイメージしています。
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カスタムのポイント
前後6cmのリフトアップを実現し、タイヤを含めるとフロント9cm、リア12cmのリフトアップとなります。タイヤはゴルフカスタム同様、TOYO OPEN COUNTRYを採用し、オフロードでの安定走行を確保しています。
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オリジナルパーツ
LUDIXオリジナルの専用設計の頑丈なスチール製フロントオフロードバンパー(粉体塗装パウダーコーティング仕上げ)や、専用設計のルーフキャリア、リアゲートのキャンパーラックなどが特徴です。
【後編に続く】


































SUVとは呼ばれない車をSUVにカスタムする、唯一無二のスタイル、それがLUDIXの遊び心です